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アイルランドが舞台のおすすめ映画16選

今回は、更新中のアイルランド旅行記から少し横道にそれますが、
アイルランドの雰囲気や歴史を知るにはぴったりの私のおすすめ映画を紹介したいと思います。

【ONCE〜ダブリンの街角で〜】


2007年上映、87分、アイルランド
監督:ジョン・カーニー
出演:グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ他
ジャンル:音楽、ドラマ、恋愛
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ダブリンを舞台にした映画としては定番ですね。
邦題にダブリンて入ってますしね。

アイルランドの首都ダブリンを舞台に、ストリートミュージシャンの主人公がチェコ系移民のヒロインと出会い音楽を通して心を通わせていく音楽系ラブロマンス。
監督も主演2人も実際に音楽活動に携わっていた経験があることから、映画で流れる素敵なオリジナル曲は全て自前で作曲・演奏されたものです。

ダブリンのパブやストリートミュージシャンなどが登場し、この映画のロケ地をまわるだけでダブリンの観光地がおおよそ見てしまえるといっても過言ではないです。

87分と短くて展開も早いラブストーリーなので、ダブリンに興味があるなら是非おすすめしたい作品です。
主人公とヒロインが出会うシーンの掃除機の話から私はイギリス英語とアメリカ英語の違いを学びました。
アメリカでは大ヒットして舞台化までされたそうです。

【シングストリート 未来へのうた】

2016年上映、105分、アイルランド
監督:ジョン・カーニー
出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、ルーシー・ボイントン他
ジャンル:音楽、青春、恋愛
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こちらもダブリン出身の監督ジョン・カーニーの音楽映画。
80年代のダブリン南部が舞台です。
不景気や転校で家族がばらばらになってしまった現状に落ち込んでいた主人公が、一目惚れした女の子の気を引くために組んでもいないバンドのMV出演依頼を持ちかけバンドを結成するというラブコメディ。

登場する80年代のロンドンのポップ音楽はもちろん主人公たちが作るオリジナルの音楽がとても良いです。
古いミュージカル映画好き必見のオマージュや街中や学生たちの雰囲気、ヒロインの気を引こうと一生懸命な主人公の姿も素敵です。
ダブリンの住宅街やダン・レアリーと言われる南部の港町など、レトロながら生活感のあるダブリンの街並みも必見です。

主人公の兄役ジャック・レイナーは一部で話題の映画ミッドサマーの彼氏クリスチャン役の名演が記憶に新しいですね。

【麦の穂をゆらす風】

2006年上映、126分、アイルランド・イギリス
監督:ケン・ローチ
出演:キリアン・マーフィー他
ジャンル:戦争、ドラマ
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アイルランド出身の俳優キリアン・マーフィー主演の歴史映画。
アイルランド独立戦争、その後の内戦時代に英愛条約をめぐって対立する兄弟を描いています。
歴史背景を知らないと分かりにくい部分もありますが、複雑なイギリス支配下のアイルランド下での、当時の若者たちの切ない葛藤が心に刺さります。
撮影はダブリンのキルメイナム刑務所やコーク州で行われています。

 同じくケン・ローチ監督が1930年代のアイルランドを舞台に実在の活動家ジミー・グラルトンを描いた伝記映画「ジミー、野を駆ける伝説」もアイルランド北部スライゴ近郊の町が美しくおすすめです。

【ビザンチウム】

2012年上映、118分、アイルランド・イギリス
監督:ニール・ジョーダン
出演:シアーシャ・ローナン、ジェマ・アータートン、サム・ライリー他
ジャンル:ドラマ、ファンタジー、ホラー
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アイルランドのスライゴ出身の映画監督ニール・ジョーダンが流浪の生活をおくる吸血鬼の母娘を描いたゴシックファンタジー。

話の舞台となるダブリンは「ドラキュラ伯爵」作者ブラム・ストーカーの出身地でもあります。

ケルズの書で有名なダブリンのトリニティカレッジやダブリンの街並みのほか、「スターウォーズ フォースの覚醒」ロケ地としても知られるスケリッグマイケルが吸血鬼の神秘が眠る島として登場します。

【プルートで朝食を】

2005年上映、127分、アイルランド・イギリス
監督:ニール・ジョーダン
出演:キリアン・マーフィー、リーアム・ニーソン他
ジャンル:ドラマ
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同じくニール・ジョーダン監督。 70年代アイルランドの田舎町で育った主人公が幼い自分を教会に預けて去っていった母を探してロンドンへ向かうというストーリー。

IRAのテロ活動、トランスジェンダーなどのシリアスなテーマを軽やかに描いています。
主人公の生まれ育ったキルケニー州の町並みやウィックローの自然が美しいです。

【マイケル・コリンズ】

1996年上映、133分、アメリカ
監督:ニール・ジョーダン
出演:リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、ジュリア・ロバーツ他
ジャンル:戦争、ドラマ
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こちらも同じくニール・ジョーダン監督によるリーアム・ニーソン主演の歴史映画。
アイルランド独立運動の英雄マイケル・コリンズを描いた代表作、定番中の定番。

有名すぎてアイルランド独立戦争の話になるとだいたい名前が挙がるのでこれを見ておけばなんとなく話に乗れること間違いなしです。
フィクションなので史実と異なる部分もありますが、アイルランドの歴史を語るうえでは欠かせない独立運動に関するアレコレを知るきっかけにもぴったりの伝記映画です。

ダブリンのメインストリートや中央郵便局など、多くの場所がダブリンで撮影されています。

その他にも、ニール・ジョーダン監督がダブリン出身俳優コリン・ファレルを主演にコークの海辺で出会った漁師と人魚のおとぎ話を描くファンタジー「オンディーヌ 海辺の恋人」もおすすめです。

【ブルックリン】

2016年上映、112分、アイルランド・イギリス
監督:ジョン・クローリー
出演:シアーシャ・ローナン、エモリー・コーエン、ドーナル・グリーソン他
ジャンル:ドラマ、恋愛
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アイルランド出身の映画監督ジョン・クローリーが小説を原作としてアメリカ・アイルランドの移民について描いた映画。
主演は先に紹介したビザンチウムでも美しい吸血鬼を演じたシアーシャ・ローナン。

ゴールウェイで撮影されたエド・シーランのMV「Galway Girl」にも登場しています。

1950年代にアメリカのニューヨーク・ブルックリン区に移民したアイルランド人女性が、恋に落ちたり故郷との狭間で揺れ動いたりするお話。
アイルランドでの撮影はウェックスフォード州エニスコーシーで行われており、現地ではロケ地を歩いて巡るマップもありました。
アイルランド移民の多い国アメリカとアイルランドの複雑な歴史の勉強にもなります。

同監督作「ダブリン上等!」は日本未公開でいまだ配信もDVDもないのですが、いつかこちらも見られる環境が整うことを願っています。

【マイ・レフト・フット】

1989年上映、98分、アイルランド
監督:ジム・シェリダン
出演:ダニエル・デイ=ルイス、ブレンダ・フリッカー他
ジャンル:ドラマ
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アイルランド出身の巨匠ジム・シェリダンが、脳性麻痺を患いながらも左足で絵や文章を書いた実在の芸術家クリスティ・ブラウンの自伝をもとにした伝記映画。

当時撮影の舞台となったウィックロー山岳地帯には、現在も主演を務めたダニエル・デイ=ルイスの自宅があることで有名です。

【ぼくたちのチーム】

2016年上映、94分、アイルランド
監督:ジョン・バトラー
出演:フィオン・オシェイ、ニコラス・ガリツィン、アンドリュー・スコット他
ジャンル:青春、スポーツ、ドラマ
Netflix

日本未公開のNetflix配信映画。
大人しくて音楽や文学が好きなのにラグビーが盛んな寄宿舎学校に転校することになってしまった主人公ネッドと、ハンサムでラグビー部のヒーローなもう一人の転校生コナー。
ある日ネッドがコナーは同性愛者であることを秘密にしていたと知ったことから、正反対だった二人の交流が始まっていく青春映画。

古くからハーリング(アイルランドの伝統スポーツ)などスポーツ熱の強いアイルランドの学校とラグビーと音楽、パブなどアイルランドらしさが詰まった映画です。

学校はダブリン郊外のキャッスルノックカレッジで撮影されており、アイルランド出身の俳優アンドリュー・スコットも先生役として登場しています。

【オフェンダー コソ泥珍道中】

2016年上映、83分、アイルランド
監督:ピーター・フット
出演:アレックス・マーフィー、クリス・ウォーリー他
ジャンル:冒険、コメディ
Netflix

こちらも日本未公開でNetflix配信の、アイルランド第二の都市コークを舞台にしたコメディ。 二人の少年が沈没船から大量のコカインが押収されたという噂を聞いて一攫千金狙うべく、コーク南西のスリーキャッスルヘッドまで160kmを盗んだ自転車で走り出す、というロードムービーコメディ。

なんとアイルランド最大のコカイン押収事件をもとにした実話らしいです。
コークから自転車で海沿いを走って行くシーンはまさに珍道中ながらも景色はきれいです。
アイルランドではテレビシリーズがシーズン2まで作られていたり、舞台となった町コークではひっそりポスターが貼られていたりと大人気(?)。

【静かなる男】

1952年上映、129分、アメリカ
監督:ジョン・フォード
出演:ジョン・ウェイン、モーリン・オハラ他
ジャンル:ドラマ、恋愛、コメディ
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西部劇でおなじみのスタッフキャストによるアメリカ製作アイルランド喜劇。
アイルランド系アメリカ人の主人公が生まれ故郷のアイルランドの小さな村イニスフリーで勝気な村娘のヒロインと恋に落ちるが、ヒロインの兄は主人公のことが気に入らず二人の仲を認めようとしない……というラブロマンス映画。

一見よくあるラブロマンスなのですが、アイルランドの古くからの慣習である持参金(娘は結婚時に持参金や家具を持って嫁ぐ)が結婚の障害になったり、出ていこうとするヒロインを約8キロの道のりを半ば引きずりながら連れ戻したり、やけに陽気な村人たちに応援されながら兄との決闘で村を徘徊したり、ととにかく陽気で楽しくて、古いながらも一周周って新しい面白さ。 ジョージ・A・ロメロや司馬遼太郎、村上春樹など多くの著名人にも愛されたという名作です。

撮影の舞台となったゴールウェイ北のコングの村には銅像や映画の博物館などが建てられており、スタッフやキャストが宿泊し撮影にも使われたアシュフォード城はじめ、数多くのロケ地はいまも当時の姿をとどめています。

【P.S.アイラブユー】

2008年上映、126分、アメリカ
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラー他
ジャンル:恋愛
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こちらもアメリカ製作の恋愛映画です。
若くして夫を亡くした主人公が、死ぬ前に彼が残した10通の手紙をたどり悲しみを乗り越えていくお話。

彼の故郷アイルランドを訪ねるシーンで登場するヘザーの花が咲き乱れるウィックローの美しさとジェラルド・バトラーが歌うシャロン・シャノンの「The Galway Girl」は必見です。

撮影に使われたダブリンのパブやウィックローの橋は実際に訪れることもできます。

P.S.アイラブユーのウィックローロケ地についてはこちらにも書いております。 toy-mukeikaku.hatenadiary.com

【リープ・イヤー うるう年のプロポーズ】

2010年上映、100分、アメリカ
監督:アナンド・タッカー
出演:エイミー・アダムス、マシュー・グード他
ジャンル:恋愛、コメディ
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こちらもアメリカ映画ですが、メイン舞台はアイルランドの田舎とされています。 欧州ではうるう年の2月29日は「逆プロポーズをしてもしてもいい日(断ると罰金の日)」であることを知った主人公は、なかなかプロポーズをしてくれない彼を追いかけてダブリンへ向かうも嵐でディングルへ不時着し、そこで出会った青年とダブリンを目指すも旅の中で彼に心惹かれていく……というラブロマン映画。

エイミー・アダムス演じる主人公がダブリンに向かうまでの道のりには、南の端の町ディングルからコークのお城など緑あふれるアイルランドの美しい光景がたくさん登場します。

しかしこの田舎町、実はディングルではない。
途中に出てくる神秘的なお城も伝説も実在しない。
他にも絵的なロマンチック差を重視するあまり実際のアイルランドとの乖離が激しくいわゆる観光PR映画にすらなっていないこともあってかなり賛否の分かれる映画なのですが、少女漫画のようなアメリカのロマコメ映画王道の展開はわかりやすく、気軽に緑豊かなアイルランドの雰囲気を感じられる映画でもあります。

ディングルとして登場したゴールウェイ沖のアラン諸島イニシュモア島は実際にすごく景色の素敵なところですし、お城のモデルとなったロック・オブ・キャシェルもすごく素敵なのでこれを機に実際のアイルランドを調べてみるのにも良いかもしれません。

番外編

【ブレンダンとケルズの秘密】

2009年、75分、アイルランド・フランス・ベルギー
監督:トム・ムーア、ノラ・トゥーミー
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アイルランドを舞台にしたアニメーション映画。
世界一美しい本といわれる「ケルズの書」(トリニティカレッジ蔵)にまつわる伝説をもとに、アイルランドのアニメーター、トム・ムーア監督らによって製作されています。
近年日本でも公開されて話題になりました。

ケルズの書の雰囲気をそのままアニメにしたような美しい映像とかわいらしいキャラクターが魅力的です。
航海者ブレンダンの伝説やキリスト教を布教したセント・パトリック、バイキングなどの伝説と歴史を織り交ぜてアイルランドのキリスト教とケルト文化の出会いを描いておりアイルランドの伝説伝承にも触れることができます。

トム・ムーア監督が1999年に設立したアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」 はキルケニーにあります。

【ソング・オブ・ザ・シー 海のうた】

2014年、93分、アイルランド他
監督:トム・ムーア
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カートゥーン・サルーンで製作されたアニメーション映画。
アイルランド近辺に残るセルキー伝説やアイルランド発祥の祭であるハロウィンを舞台にした物語です。

前作ブレンダンとケルズの秘密よりもかわいらしくなったキャラクターと、相変わらず美しいアニメーションが魅力的です。
独自解釈に基づく部分が多いものの、随所にオマージュされたアイルランド独特の素敵な伝説についても知るきっかけになります。

主人公たちの住んでいた島のモデルがアラン諸島だったり、ダブリンの街並みやお馴染みの銅像なども少しだけ登場しています。

【ブレイブハート】

1995年上映、177分、アメリカ
監督:メル・ギブソン
出演:メル・ギブソン、ソフィー・マルソー他
ジャンル:歴史、ドラマ
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スコットランドの英雄ウィリアム・ウォレスを題材にした3時間弱の大作です。 スコットランドの話ですが、撮影地がほぼアイルランドなため有名な観光地などを周っていると各所で名前を聞くことになるため見ていて損はないです。

最後に

アイルランドってどんなとこ?
私自身実際にアイルランド行きが決まるまでイギリスの横らへんにある北アイルランドじゃないとこ、くらいにしかアイルランドのことは知りませんでした。

ワーホリ にアイルランドを選ぶ理由も、
イギリスYMSに落ちたから(私です)、 ヨーロッパに旅行しやすい数少ない英語圏だから(私です) ……という方は多いかもしれません。

でも実際行ってみるとアイルランドって、もっと見どころがたくさんあって歴史が複雑で素敵な国でした。

今回紹介した以外にも、「パディントン2」では刑務所のシーンをダブリンのキルメイナム刑務所で、「ハリーポッター 謎のプリンス」もアイルランドのモハーの断崖で撮影されており、アイルランド映画以外にもアイルランドはたくさん登場します。

もちろん、北アイルランドをロケ地とした世界的人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」も長い休日のおともにはぴったりです。

アイルランド旅行前に観てイメージを膨らませるのも、行ってみてから実際はこうなのかと映画との違いを感じるのも、こんなところだったと過去の思い出を懐かしむのも楽しいですね。

最後までありがとうございました。
良い映画生活を!